【ボッチャ】178-今、本当の意味でのボッチャの危機感を私は感じている〜ボッチャの本当の意味を伝えていく〜

近年、ボッチャの普及・強化が各都道府県で進んでいてボッチャ人口も増加している。
ボッチャとはどんなスポーツか？何のために考案されたか？と問われたら、何人の人
が答えられるのだろうか？

近年、強化が進み各選手は企業とプロ契約する選手が増えてきて”競技性”が重要視され
ている。良いことではあるが、本来のボッチャの目的とは離れてきていると私は感じる。

元々ボッチャは重度障害者及び脳性麻痺のために考案された。
ＣＰ－ＩＳＲＡ（国際脳性麻痺者スポーツ・レクリエーション協会）が主体となり、２０
年ほど管理・運営してきた。２０１３年月にＢＩＳＦｅｄという国際ボッチャ連盟が発足
された。そこから日本・世界のボッチャは大きく変わったと言えるだろう。

特にＢＣ３クラスは、大きく変わってきた。
ペア戦ではコート内に脳性麻痺の選手が絶対いなければならない、と示してあったが
これを除外した。その結果、脳性麻痺の選手はどんどん減少していった。

そして、脊髄損傷の選手や頚椎損傷の選手・筋ジストロフィーの選手中心になった。
外から見ている人たちはわからないと思うが言語障害があったり斜視があったり付随
運動がある脳性麻痺の選手と言語障害・斜視・付随運動がない選手とは全く異なる。
速さも正確性も違う。

私は脳性麻痺の選手であるが、自分が勝ちたいからではなく、脳性麻痺の選手がランプ
を使ってランプオペレーターに自分の意思を伝えたり、昔のアイルランドのジョニー選
手のようにアテトーゼがある中でボックス内外を必死に走り回って勝負に対する情熱だっ
たりこれぞ！ボッチャの醍醐味である。今のボッチャ選手に感動がないとか悪いとか言い
たいわけではない。もっとボッチャの意味を考えて普及・強化をやっていくべきである。