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【ボッチャ】174-日本のボッチャの歴史を知って欲しい!
日本ボッチャ界に敢えて苦言を刺す。
今、日本全国でボッチャが認知され盛り上がっています。スポンサー企業様も
数多く付いてきました。これは非常にありがたいことだし、喜ばしいことです。
しかし・・・。
今の人たち、ボッチャの歴史を一体どこまで知っているのだろうと思うことが
あります。「歴史なんて知らなくて良いじゃん!」という意見ももちろん受け
止めています。でも日本にボッチャを持ってきた経緯やどうしてボッチャが生
まれたか、知っているか知らないかで大きく変わってきます。
ボッチャの原点は、重度障害者のために生まれたスポーツです。日本に1995
年に古賀稔啓氏がイギリスから持ってきました。
古賀氏は、ボッチャに出会う前は、脳性麻痺者を中心とした陸上競技の選手を指導
していました。1993年、イギリスで開催された「国際脳性麻痺障害者スポーツ大会」
に当時指導していたクラブチーム(障害者の陸上クラブ)を率いて参加しました。その大
会は、世界中の脳性麻痺者が集まるスポーツ大会で、重度の脳性麻痺者の参加できる競技
も用意されていたそうです。その中に重度の障害者が参加できるボッチャがあり、肢体不
自由の特別支援学校の生徒たちにぴったりのスポーツであると実感したそうです。
これが古賀氏のボッチャとの出会いです。
当時、日本の障害者スポーツは軽度の障害者を対象にしており、重度の障害者のためのもの
ではなかったので、ぜひ日本に紹介したいと思ったそうです。
特別支援学校の体育の時間に取り入れたところ、卒業後もボッチャを継続してやりたいという
声が多く聞かれたそうです。そこで、1995年に加わった人たちにイギリスで講習会や競技
に参加してもらい、1997年に競技ルールを独自で翻訳して日本ではじめて「千葉ボッチャ
選手権大会」を開催するに至りました。その時、参加者は全国から集まりました。
1997年12月に「日本ボッチャ協会」を設立。
1999年に「第1回日本ボッチャ選手権大会」を開催。2008年に日本念願の北京パラリン
ピックにBC1・2クラス/チームが初出場。2012年のロンドンパラリンピックでは、BC1
・2クラス/チームがベスト8。BC3クラスで初出場、わたし加藤啓太でした。でもこれは、
BC3の先輩方の選手。競技アシスタント(現:ランプオペレーター)の想いがわたしを出場さ
せてくれたのだと思っています。
ここまでにいろいろなエピソードがあって、何十人・何百人の協力のおかげで日本ボッチャ界が
成長したのです。競技ボッチャもレクリエーションボッチャも隔たりがなくフラットな状態で進
められたら最高です。大好きなこのボッチャでひとりでも多く共感してくれたらうれしいです!
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